井手上漠は15歳の時にジュノン・スーパーボーイ・コンテストに出場。「かわいすぎる男性高校生」と話題に。ファッションイベントやドラマなど各方面で活躍している。井手上漠の中心の仕事はモデル。雑誌編集者は新しい時代のビューティーアイコンと語る。タレント活動が増える中、時間をやりくりして通うのがハリウッド美容専門学校。メイク術を基礎から学び、ヘアスタイルまでカバーする検定1級の合格を目指している。試験があったのは去年の夏で見事合格。そしてファッションブランドから開発商品への意見を求められた。
故郷は島根県隠岐郡の海士町。井手上漠は例年お盆に行われる成人式に出席。同級生はみんな幼馴染。性別について悩んでいた時、母親から「獏は獏のままでいい」と言われ、好きなことしようと思ったという。心の変化を作文に綴り、全校生徒の前で読み上げた。少年の主張全国大会では文部科学大臣賞を受賞。
成長につれ訪れる体の変化。声変わりの際は高い声を2年ぐらいかけて手に入れたという。このような井手上漠の生き方は性的マイノリティーに限らず同世代たちの共感を呼んでいる。そんな井手上漠の影響でヘアメイクの女性は最近カラコンを始めたという。
井手上漠は連続ドラマ「セレブ男子は手に負えません」で見た目は女性だが男性というジェンダーレスモデルの役を演じている。そんな中、井手上漠は誰でもトイレを探していた。男子トイレを使ってもいいが周りが驚いてしまうため誰でもトイレを使っているという。
オフの日は古着店巡りをしている。目指しているのは「アンドロジナスコーデ」で男性的、女性的な特徴をどちらもミックスさせているファッション。変化していくのが怖くなり「ありのまま」とは何かを考え、変わっていくことは「ありのままじゃない」ではない。誰も知らないものに自分から触れてみてオープンにしてみようと考えた。