臨海部にある海の森水上競技場は300億円余りをかけて新設されボートやカヌーの競技会場となった。大会後は民間に広く使ってもらおうと改修が行われ大会前の時点では施設の管理費の見込みは年間1億5800万円だった。しかし、新型コロナの影響もあり施設の利用が進まない状況が続いた。3年前に取材した際には想定外の事態も起きていた。大会の実施に必要な波を消す装置に大量のかきが付着。当時、440個あった装置がかきの重みで沈み機能しない状態に。取り除くために1億4000万円余りの費用がかかった。今月上旬に訪れると付着を防止するために新たにカバーを設置した。かき対策の費用は5年間で合わせておよそ6億円。現在、年間の施設の管理費は大会前の想定より増え2億4000万円ほどになっている。このため都は大会の誘致のほかアイドルのプロモーションビデオや自動車雑誌の撮影場所などとしても施設を提供。競技以外にも利用し公費の負担を減らす取り組みを続けている。