8月7日月曜日。国からの交付金だけでは運営が立ち行かず、資金難に陥っている国立科学博物館が、クラウドファンディングを始めた。返礼品もあってか、初日に目標金額1億円が集まり、その後6億円を超えた。
今回のクラウドファンディングでは6億円が集まり、支援者は約38000人。国立科学博物館は、収入の8割を国からの交付金に頼っていて、これが長期的に減少傾向にあるため、苦しい運営が続いていた。上野の本館の展示物は約2万点、所有する全体の約1%未満。茨城県つくば市の収蔵庫には、500万点が保管されている。維持・管理のため、人員や空調などに多くの予算が必要。数年前から、保管スペースを確保できず廊下に置かれたり、人手不足で整理できないものが増えている。今年4月には新しい収蔵庫ができる予定だったが、建設コストの高騰などで遅れている。こうした中、世界的エネルギーの高騰により、光熱費は3年前から倍増。コロナ禍で入場料収入が激減し、大きな打撃となって追い打ちをかけた。結果、事業費や研究費を削減し、標本などの維持・管理という最低限のことも難しくなっている。そんな中打ち出されたのが、クラウドファンディング。インターネットで自分のやりたいことを発表し、賛同者から寄付金を集める。様々な分野で利用され、目標達成できない事例もある中、わずか9時間で目標達成した。寄付が集まった理由の一つに返礼品がある。50万円の寄付で戦後初の国産旅客機YS-11のコックピットに入れる体験、1万5000円で研究者の推し標本を集めた「かはく オリジナル図鑑」など、40種類以上が用意された。見返りが少ない高額の寄付もたくさん集まった。国立科学博物館が、こうした寄付に頼らざるを得なくなっている背景には、国からの支援の少なさがある。主要各国の文化政策への支出を見ると、日本が最もすくなく、国家予算に占める割合ではアメリカに次ぐ低さ。未来につながる研究や宝をどれだけ守れるか、国が果たすべき役割が問われている。
田中は「知恵を絞っているのはわかるが、国が責任を持って支えていかなければならない」と述べた。山極は「4月に東京国立博物館が光熱費がかさんでいるから、財務省に予算をつけてくれと訴えたが蹴られた。かはくだけでなく、人間文化研究機構の歴史民俗博物館と国立民族学博物館も。国がちゃんと予算をつけないと、日本は文化立国として立てなくなる」と述べた。
今回のクラウドファンディングでは6億円が集まり、支援者は約38000人。国立科学博物館は、収入の8割を国からの交付金に頼っていて、これが長期的に減少傾向にあるため、苦しい運営が続いていた。上野の本館の展示物は約2万点、所有する全体の約1%未満。茨城県つくば市の収蔵庫には、500万点が保管されている。維持・管理のため、人員や空調などに多くの予算が必要。数年前から、保管スペースを確保できず廊下に置かれたり、人手不足で整理できないものが増えている。今年4月には新しい収蔵庫ができる予定だったが、建設コストの高騰などで遅れている。こうした中、世界的エネルギーの高騰により、光熱費は3年前から倍増。コロナ禍で入場料収入が激減し、大きな打撃となって追い打ちをかけた。結果、事業費や研究費を削減し、標本などの維持・管理という最低限のことも難しくなっている。そんな中打ち出されたのが、クラウドファンディング。インターネットで自分のやりたいことを発表し、賛同者から寄付金を集める。様々な分野で利用され、目標達成できない事例もある中、わずか9時間で目標達成した。寄付が集まった理由の一つに返礼品がある。50万円の寄付で戦後初の国産旅客機YS-11のコックピットに入れる体験、1万5000円で研究者の推し標本を集めた「かはく オリジナル図鑑」など、40種類以上が用意された。見返りが少ない高額の寄付もたくさん集まった。国立科学博物館が、こうした寄付に頼らざるを得なくなっている背景には、国からの支援の少なさがある。主要各国の文化政策への支出を見ると、日本が最もすくなく、国家予算に占める割合ではアメリカに次ぐ低さ。未来につながる研究や宝をどれだけ守れるか、国が果たすべき役割が問われている。
田中は「知恵を絞っているのはわかるが、国が責任を持って支えていかなければならない」と述べた。山極は「4月に東京国立博物館が光熱費がかさんでいるから、財務省に予算をつけてくれと訴えたが蹴られた。かはくだけでなく、人間文化研究機構の歴史民俗博物館と国立民族学博物館も。国がちゃんと予算をつけないと、日本は文化立国として立てなくなる」と述べた。
住所: 東京都台東区上野公園13-9
URL: http://www.tnm.jp/
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