東京・墨田区で見つかった貴重な遺構を記録したいと今回、NHKも映像として保存を試みた。現場は9畳ほどのお部屋なのだが映像データを使って取り込みまして実物大で立体的に再現。病院の許可を得て室内を特殊なカメラで撮影しただが、焼けた壁の色や凹凸、付属物の部品など細部にわたって記録した。配電盤と見られる電気部品の近くに真っ黒く焦げている。焦げたということは火災にあったということなのだが戦後にここで大きな火災が起きたという記録はないことから専門家は空襲で焼けたと判断したという。建物は取り壊しが進んでいるが、壁の一部を切り出して江東区にある東京大空襲戦災資料センターというところが引き取り来月5日から展示する予定だという。取材した中にも昨年は応じてくださった戦争体験者の方がことしは話を聞くことが難しくなったという方もいて、戦争の記憶をとどめる難しさというのを実感している。残された記録、写真や映像、そしてこうした遺構を私たち自身が一つ一つ組み合わせて戦争の記憶にアプローチし続けるということが今後大切になってくる。
住所: 東京都江東区北砂1-5-4
URL: http://www.tokyo-sensai.net/
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