きょう未明、北朝鮮が偵察衛星とみられる飛翔体を発射した。朝鮮中央通信は「偵察衛星の打ち上げに失敗した」と報じていて、5月31日の1回目に続き2回めも失敗したことになる。松野官房長官は、北朝鮮が本日午前3時51分ごろに北朝鮮・東倉里地区から南方向に弾道ミサイル技術を使用した発車を強行したことを伝えた。政府は午前3時54分に沖縄県にJアラートを発出し避難を呼びかけ、午前4時7分にミサイルが太平洋を通過したとみられるとして呼びかけを解除した。北朝鮮との国境付近の中国・丹東で撮られた映像では赤みを帯びた飛翔体が上空に上がっている様子が捉えられている。ミサイル破壊措置の実施はなかった。午前5時すぎに官邸に入った岸田総理は、被害などは報告・確認されておらず衛星なのかどうかは分析中、と伝えた。北朝鮮は24日から31日の午前0時の間に「人工衛星」を打ち上げると事前通告したおり、政府は事実上の弾道ミサイルの発射として警戒を強め、防衛省は落下物に備え、地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」の部隊を沖縄に展開していた。金正恩総書記は6月の党中央委員会総会で5月の失敗について「最も深刻な失敗だった」と総括し、「原因と教訓を徹底分析し早期に成功させ偵察能力を獲得する」と宣言していた。朝鮮中央通信は「衛星運搬ロケットに偵察衛星を搭載して打ち上げたが非常爆発システムが誤作動し“偵察衛星の打ち上げに”失敗した」と発表した。