中国・上海にある日本料理店に密着。伊藤敬史さんは上海で18年、日本料理店を経営してきた。以前は店の食材の約半分が日本産だったが、今は主に中国産に切り替えた。きっかけは中国による日本産水産物の輸入禁止措置。事実上輸入出来ない状態が続いているという。景気減速で撤退や廃業に追い込まれるなど厳しい環境にある中国の飲食業界。日本食レストランは店舗数が3年前より2割近く減少した。伊藤さんが生き残るために力を入れてきたのが仕入れルートの開拓。市場に通ったり、沿岸部に築いた業者のネットワークから届けられる映像を見ながら購入することもある。この日、伊藤さんは上海から飛行機と車を乗り継いで4時間の台湾海峡に面する福建省の港を訪れた。長年の経験を活かし、刺し身等として店で出せるか見極める。刺し身用のアジを買い付けた。さらに伊藤さんがやってきたのが、魚の鮮度を保つ為の取り組み。取引業者に対して魚の絞め方や血抜きなどを自ら教えてきた。中国の冷凍技術が発達したことも中国水産物の流通が進んでいる要因の一つとしており、代替できない魚もあるので日本料理店ではメニューを減らすなどして対応している。
