依頼人は釣り歴30年の村瀬輝晃さん。取材したこの日、村瀬さんは段戸川でアマゴを釣っていた。依頼品は、東郷青児の油彩画。4年前、リサイクルショップで1万円で購入した。東郷青児の絵画を鑑賞できるのは美術館のみならず、お菓子の包装にも見ることができる。東郷は1897年に鹿児島市に生まれ、青山学院中学部に進学した頃から画を描き始めた。青児の号は青山学院に由来する。18歳の時に山田耕筰と出会い、西洋の前衛絵画を紹介されると貪欲に吸収し、二科展に出品した「パラソルさせる女」が評価された。24歳でパリに渡り、ピカソなどと交流しラファエロなどの古典絵画にも惹かれた。31歳で帰国したものの画は売れず困窮した。そこで妻と出会い、道が開かれて西洋のモダンさと日本的な叙情性が融合した独自の美の世界を誕生させ、東郷様式と呼ばれた。
