自民党の派閥の政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部が安倍派の松野博一前官房長官や、高木毅前国対委員長ら派閥幹部4人に対し、任意で事情聴取をしたことがわかった。去年、キックバックをやめる決定をした後、方針を撤回した経緯などを確認したものとみられる。特捜部は今月、安倍派と二階派の事務所に対し、政治資金規正法違反の疑いで家宅捜索を行った。特捜部は、この週末、事務総長経験者の松野博一前官房長官らに事情聴取した。安倍派では、去年5月のパーティーを前に4月ごろ、派閥幹部らでキックバックをやめる方針を決めたが、その後、方針が撤回され、一部の議員でキックバックが続けられた。収支報告書に記載のないキックバックをやめる方針を撤回した経緯や、その後、議員個人のパーティー券収入として記載する形でキックバックを続けた経緯などについて、幹部から聞いたものとみられる。