戦力外になった選手たちが、新たな所属先を求めてアピールする12球団の合同トライアウトが行われた。ことしは45人が参加。会場には3400人余のファンやスカウトなどが詰めかけた。参加選手で最年長は、37歳・陽岱鋼選手。日本ハムや巨人で活躍。投手陣では、広島のリーグ3連覇に貢献した岡田明丈投手。投げた8球すべてストレートで健在ぶりをアピール。岡田選手は「持ち味のまっすぐはしっかり見せられた」と語った。日本ハム・柿木蓮投手は、6年前に大阪桐蔭高校でエースナンバーを背負い、甲子園春夏連覇を達成。打者2人をノーヒットに抑えた。柿木選手は「(悔いなく投げ切れた?)はい」とコメント。参加した選手は今後、興味を持った球団から獲得のオファーや、入団テスト受験の連絡を待つことになる。24年続いてきたトライアウトは、主催するNPB(日本野球機構)が、来年以降の開催を見合わせたいとする考えを選手会に伝えている。近年この場でアピールして契約に結び付けるケースが極めて少なくなっていて、球団関係者の中では「ふだんから全部見ているからトライアウトの1打1球で決めることはもうない」と話す人もいる。一方の選手会は、新たな形でのトライアウトを検討していて、来月開かれる総会でも議論することにしている。