アメリカの対日貿易赤字払拭のためトランプ大統領がアラスカ産天然ガスを増産し、日本に大量輸出する考えを示した。また日本と共同でアラスカの天然ガス開発事業を行う用意もあるとしていて、他国にも天然ガスを輸出していくとしている。アラスカ北部のノーススロープ一帯には日本の天然ガス消費量の9年分相当の天然ガスがあるとされていて、大自然が広がり冬季は-20℃にもなる厳しい自然環境となっている。天然ガスは採掘後に南部の港までパイプラインで輸送するとしていて、開発費用は6兆8000億円規模だと試算されている。現在の日本の液化天然ガス輸入は主にオーストラリアが占めていて、日本としても液化天然ガスの輸入先を分散することでエネルギー安全保障上のリスクを軽減できるというメリットがある。一方で輸出効率化のために必須となる液化施設の整備にはより多くの時間と費用がかかることが予想されるため、こうした課題も浮上している。