元暴走族総長が若者の支援に取り組んでいる。栃木市で建設会社を営む廣瀬伸恵さん。廣瀬さんの携帯は鳴り止むことはない。相手は主に従業員だ。従業員のほとんどは窃盗や詐欺、薬物の使用などで罪を犯した若者だ。廣瀬さんは仕事だけではなく、私生活の相談まで聞いている。廣瀬さんは暴走族を結成し、仲間を集めた。傷害事件やドラッグの密売に手を染めた。青春時代の多くの時間を塀の中で過ごしたという。変われたきっかけは、子どもが生まれ母親になったこと。調理のしごとを見つけた。一生懸命やってるのはわかるけど、あなた、むかし刑務所に入ってなかった?と職場の専務に言われたという。それから自主退社し、その後、職場を転々とし、今の会社を起こした。似たような境遇の人たちを積極的に受け入れた。何度失敗してもやり直せる場所を目指している。いまでは従業員の数は40人。廣瀬伸恵さんを母親のように慕う若者が集まっている。浦屋さんは特殊詐欺に手を染め服役。塀の中で読んだ雑誌で廣瀬さんを知った。学校で受けたいじめがきっかけで、罪に走った。中学校のときにたまたまその地域で有名な悪い子が、自分を助けてくれて、そこから悪いことをずるずるするようになったという。いま、通信制の大学で法律を学んでいるという。いつかは司法試験に受かりたいという。この会社の弁護士になりたいという。ひとは変わるという廣瀬さん。絶対に見捨てないっていう人がいることで、この会社で自分らしく過去も隠さずにオープンで、人の役に立っていることは素晴らしいと語った。若者の心の孤独によりそうこと。廣瀬さん流の再犯を防ぐ支援策だとのこと。廣瀬さんは企業や地域への講演活動にも力を入れている。元受刑者の立ち直りの支援の場を広げようとしている。