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京都の食品製造会社「宝産業」の取引相手は1600店以上。約10種類の自家製スープも作っている。創業者の廣さんは元和食の料理人だった。北海道で食べた味噌ラーメンに衝撃を受けて独学で開発した卵麺がヒットし、京都中のホテルで使われるようになった。ラーメンのスープも作り、麺とセットで販売する宝産業が誕生した。今は人件費や材料費が高騰し宝産業に頼るラーメン店が増えている。
オープニングの挨拶。事業の灯を未来につなぐ事業継承を見つめる番組。日経BPの伊藤さんは2023年度のラーメン店の倒産は前年の2.7倍になっている、人件費は上がっているがラーメンの値段はなかなか上げることができないと話した。
宝産業は海外でも事業を展開しており、アメリカ、タイ、インドネシア、フィリピンにも工場を設立。さらにパリ近郊に工場を建てるため4億円を投資した。稼働しようとしたときに新型コロナウイルスパンデミックが起きた。なんとかコロナ禍を乗り切ったが、廣さんは80歳も超えて体力も衰え投資リスクを背負う気力を失った。さらに妻の章子さんが大病を患い、看病に専念したいと引退した。宝産業は次世代に向けてM&Aを決断。吉野家ホールディングスが名乗りを上げた。吉野家は2019年に広島のラーメンチェーンをグループ化したが、ラーメンでは吉野家の強みが通用しなかった。そこで多種多様な麺とスープを製造できる宝産業に目をつけた。さらに世界展開を考えていた吉野家は宝産業の海外工場にも注目した。M&Aが成立し、報告を聞いた章子さんは間もなく息を引き取った。吉野家ホールディングスから新社長を招き2社の連携を強化した。
「あめ久」の事業を受け継ぐことになったのは友人で商品のファンだった美幸さんだった。美幸さんは長女の理絵さんに協力をあおいだ。事業承継から1年、店は美幸さん、理絵さん、さらに次女の麻里さんの3人で切り盛りしていた。冷たい飲み物の提供も始めていた。事業承継後も売り上げは右肩上がり。キャッシュレス決済ができるようになり、ウェブデザイナーとしても働く麻里さんがオンラインショップを開設。ギフトセットも展開した。電話注文の客はこれまで通り。近所のおにぎり店で使う具材としても販路を広げていた。
「あめ久」の事業を受け継いだ美幸さんは近所のおにぎり店やホテルにも販路を広げていた。
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就労訓練としてマンゴー栽培や藍染め商品の作成をしている障がい福祉サービス事業所「HONU」を運営するメリーランドホールディングス社長の若林さんは、大学で福祉を学んだ。卒業後就職した保育園で発達障害のある子どもたちに出会った。健常者が飽きてしまうものを黙々とできたり発想がオンリーワンなところに可能性を感じた若林さんは、2017年に壬生こども発達支援センター「ジニアス」を開所した。2020年には高卒資格を取得できるメリーランド高等学院を開校した。若林さんは障がい者にふさわしい就労先を提供したいと新たに障がい者雇用の事業承継をしたいと考えた。
日本の障がい者雇用について、伊藤さんは会社は従業員の2.5%障がい者を雇用しなければいけないと決まっている、海外では障がい者を雇用するとそうでない会社よりも売上が出るという調査もあると話した。
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若林さんは栃木市の佐藤縫製工業の佐藤社長から事業を継承することを決めた。藍染め商品を地元のイベントなどで販売しているが時間がかかるため売上金はわずかで、安い工賃しか支払えていない。そこで若林さんは佐藤縫製工業から技術を継承できれば最低賃金を保障できる雇用を生み出せると考えた。さらに従業員に支給する工賃の額によって事業所は国からもらえる運営費が変わるという。若林さんは佐藤縫製工業に常勤できないため当面は佐藤さんが工場に残り工場長を探すことになった。
AKB48が町工場に突撃!お宅で一番のDXはなんですか?の番組宣伝。
若林さんは栃木市の佐藤縫製工業の佐藤社長から事業を継承することを決めた。佐藤さんは若林さんが運営する就労訓練事業所「HONU」を訪れた。障がい特性を持った人たちは佐藤縫製工業の仕事に初挑戦した。
事業譲渡契約の調印式の日を迎えた。若林さんは銀行から融資を受け譲渡金を支払った。
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2024年6月2日(16:00)