も食べ物が駄目になる理由は、水分によって微生物が増殖することで起きる腐敗と、酸素と反応して起きる酸化の大きく2つ。つまり水と酸素を遮断すれば、食料は長くもつ。そこで食材を凍らせ、真空乾燥で水分を気体に変えて抜く「フリーズドライ」の技術を利用し、98%の水分をカットしほぼ腐敗を防ぐことに成功した。しかしスポンジ状になることで表面積が増え、酸化しやすくなるという弱点もできた。そこで酸素を遮断するために完全密封が可能なスチール缶を使い、「フリーズドライ食品を缶に詰める」という組み合わせが25年保存を実現した。「加速劣化試験」と呼ばれるテストで食品にダメージを与える過酷な環境に5年ほど置き、その劣化具合から「賞味期限25年」を算出している。25年は品質を保証する最低期限で、理論上は半永久的に食べられるよう設計しているという。値段は一缶10食分で約1万円と、やや高め。