高崎健康福祉大学高崎が初優勝した選抜高校野球。その変化について、春夏6期連続で高校野球の取材をしてきている並松記者に聞く。今回はピッチャーをケガから守るなど、安全面を考慮して反発力を抑えた金属バットが導入された。これまでのバットに比べて直径が3mm細くなり、金属の厚みが1mmほど厚くなっている。金属バットはバットにボールが当たると最大で3tの衝撃がかかると言われているが、それによってバットがトランポリンのように変形し、反発力を得て球が飛ぶ仕組みになっている。今回のバットはその厚みなどで反発力が抑えられる形となった。並松記者は「当たった音や打球の飛び方を見てHRのかなと思った打球もあったが、そういう打球が尽く外野で失速した」などと話した。過去10年のHRの数を見ると基本的には2桁が続いていたが、今回は3にとどまった。さらに1本はランニングホームランだった。1975年に金属バットが導入されて以来最小の数字となった。PL学園のKKコンビが活躍した1984年には30本のHRが出ている。清原さんは1人で3本打っているという。バットの変化により色々と工夫をする選手もみられた。青森山田高校の2人は木製バットを使い、2人で10本のヒットを放ち、青森山田はベスト8に入っている。球児たちは木製バットのほうが新しいバットよりも、芯で捉えた時に打球が伸びると感じたという。木製バットを使った選手は、強引に引っ張らず芯で捉えるため工夫をすることに繋げることに価値があった話したそう。今回のセンバツでは再逆転のシーンは一回もなく、これまでのような目まぐるしい展開は見られなかったという。