相模原市の知的障がい者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が元職員によって殺害された事件からあす10年。この事件の裁判で重度の障害がある息子と傍聴している男性と出会い、その後も今社会で息子が生きる意味を探し問い続ける姿を見つめてきた。息子と歩んできた月日の中で見えてきた一つの答えについて取材した。横浜市の土屋義生さん。息子は産まれてまもなくかかった髄膜炎の影響で重度の障害がある。土屋さんはつきっきりでケアを続けてきた。そんななかで起きたのが、障がい者19人の命が失われた事件。息子が2歳の時だった。事件の背景に何があったのか、土屋さんは息子と裁判を傍聴した。息子を前に、元職員の言葉を否定しきれない心の葛藤がったという。傍聴後、地元の小学校での交流を続けてきた。息子は今年小学校を卒業し、新たな一歩を踏み出した。初めて地元の中学校を訪れた。土屋さんは息子のことを知ってほしいと生徒に語りかけた。障がい者に向けられる眼差しや取り巻く環境は、そう簡単には変わらないかもしれない。ただ、息子とともに生きる意味を見つけていくことはできると信じている。
