今月3日に起きた、石川県能登地方を震源とするマグニチュード6.0の地震では、26都府県に緊急地震速報が発表されたが、震度4以上の揺れが観測されたのは、石川県と新潟県だけだった。気象庁は当日の会見で、地震の規模をマグニチュード7.4とかなり大きく評価していたと説明したうえで、原因を調べていた。その結果、初期の段階では計算に用いない、S波と呼ばれる地震波をもとに推定していたことが分かった。緊急地震速報は、先に到達する小刻みなP波から震源を推定したうえで、地震の規模などの計算をして、その後に来る強い揺れのS波への警戒を呼びかけるが今回は地震計が震源の西側に限られていたうえ、ほぼ同時刻に同じ場所で地震が連続して起きたため、P波の検知が不安定になり、震源が20キロずれたという。その影響で、P波として扱う範囲を広く取ってしまい、S波が紛れたとしている。