夏に行った昆虫大好き俳優・片桐仁と行った昆虫観察会。倒木の前で半日を過ごし、倒木にはまだ昆虫ロマンがあることがわかった。体よりも長い針を持つハチの一種であるオナガバチがいた。長い産卵管を木に突き刺し、他の虫の幼虫に卵を産みつけていく。木の中の幼虫を探しているオナガバチは幼虫が動くかすかな振動でおおまかな位置を把握し、さらに触覚で匂いの出ている場所をピンポイントで探している。ターゲットの気配を感じると体を変形させ、産卵管を木に突き刺しやすい形態になり腹部に産卵管を「の」の字状に収め木に垂直に強く押せるよう安定させていく。産卵管を木に刺し込んでいくがここからもう一段階体を変形させ、針が差し込んでいくごとにお腹の膜が小さくなり針が割れた。オナガバチの産卵管は3つの棒状パーツでできており、産卵用の管を鞘になる2本の管で包んでいる。鞘の先端はノコギリ状になっていて、それを交互に動かすことで木に入り込んでいく。それに合わせて産卵管も木に入っていく。
