青森駅からタクシーで60分の酸ヶ湯温泉へ。開湯1684年。江戸時代から続く東北屈指の湯治場。年間5万人が訪れる。ヒバ千人風呂は広さ160畳。青森産ヒバ造り。
酸ヶ湯温泉の入浴法。一、「熱湯」に五分ほど入る。泉質：酸性硫黄泉。効能：神経痛・関節痛・慢性皮膚病・高血圧症など。二、「四分六分の湯」に五分ほど入る。「四分六分の湯」は体の温かさの持続時間が「熱湯」の5割前後と短いことから名付けられた。三、打たせ湯で三分ほど打たれる。四、再び「熱湯」に三分ほど入る。湯治では入浴し1時間ほど寝る工程を1日に3～6回繰り返す。
温泉療養相談室の畑田さんは看護師として客の体調や病状などに合わせて湯治のアドバイスをしているそう。また客の心に病のようなものがあると感じた際には散歩に連れ出しているそうで、まんじゅうふかしを訪れた。まんじゅうとは方言でお尻を指し、お尻を温めるお風呂のひとつだそう。畑田さんは温泉に入るばかりが湯治ではなく、散策や会話などをして癒やされることも湯治だと思っているなどと話した。
現在も火山活動を続ける八甲田連峰の周囲には複数の温泉地があり、最高峰の大山はかつて酸ヶ湯岳と呼ばれて温泉を育む山として地元で崇められていた。夫婦で温泉に入っていた人に話を聞くと、普段は言えないことも話せるなどと話した。