活版印刷は文字に温かみがあるということで再評価されている。長崎県の離島で活版印刷を続ける工房を訪ねた。横山桃子さんは100年以上続く印刷所の4代目で、活版印刷を始めて13年になる。活版印刷で最初に行うのは文選。1文字1文字選んでいく。複雑な漢字を探し出すときは1文字1時間かかったこともあったという。次に行うのは植字。レイアウトしたら印刷する。手間と時間をかけることで立体感のある美しい文字を作り出すことができる。横山さんは家業を継ぐと決めたのは、デザインを学んでいた大学生の頃。父が活版で出来るものは活版でという思いで続けていたため、後世に残していけるように頑張りたいという。新しい取り組みも始めていて、デザインから印刷まで横山さん自身が手掛け小値賀の魅力を活字で表現している。