先月30日、両国国技館で第38回わんぱく相撲全国大会が開催された。各地の予選を勝ち抜いた約300人の小学生が熱戦する国内最大級の相撲大会。その会場には、ウクライナから来た2人の子ども力士がいた。大会2日前、10歳のミコラくんと11歳のマカル君は、今年春にウクライナで子どもたちを元気づけようと開かれた相撲大会を勝ち抜き全国大会に出場する切符を手に入れた。格闘技が盛んなウクライナでは、相撲は子どもから大人まで人気で、競技人口は約3000人と言われている。マカル君は元々レスリングをしていて、1年前に相撲を初めてあっという間に相撲の虜になったという。ミコラくんは、テレビで相撲を見たことがきっかけで4年前に始めた。今では週6日相撲教室に通うほど夢中だという。日本の一般社団法人が寄付を集め、2人の来日が実現した。日本に来て最初の昼食はトンカツ。しかし外では、聞こえてきたサイレンの音に敏感に反応していた。ロシアによるウクライナ侵攻が始まってまもなく1年半。ミコラくんは、戦争が起きるとは最初は信じてなかったが、本当に起きてると知って最初の1年間はとても怖かったという。そんな中、心の支えとなったのは相撲の練習で、気を紛らすことができたという。大会前日、リハーサルに参加するため両国国技館へ。子どもたちを激励に来た親方に、ミコラくんはどうしたら体を大きくできるか質問をした。さらに、現役の力士に稽古をつけてもらった。
大会当日、10歳のミコラくんが出場するのは小学5年生の部。初戦の相手は体重が自分の倍もある相手。勝負はあっという間で、力を出しきれず1回戦敗退となった。マカル君は6年生の部に出場。1回戦は見事ものにした。その後も体格に勝る相手を次々と破り3連勝。しかし次の相手は、去年5年生で準優勝したツワモノ。勝負は一瞬で押し出された。それでもベスト16入りを果たした。大会を終えた翌日、浅草観光で平和なひとときを過ごした2人。帰国を前に、「戦争が一刻も早く終わって平和になって欲しい」「僕の頭の上にミサイルが飛んでほしくない」などと語った。
大会当日、10歳のミコラくんが出場するのは小学5年生の部。初戦の相手は体重が自分の倍もある相手。勝負はあっという間で、力を出しきれず1回戦敗退となった。マカル君は6年生の部に出場。1回戦は見事ものにした。その後も体格に勝る相手を次々と破り3連勝。しかし次の相手は、去年5年生で準優勝したツワモノ。勝負は一瞬で押し出された。それでもベスト16入りを果たした。大会を終えた翌日、浅草観光で平和なひとときを過ごした2人。帰国を前に、「戦争が一刻も早く終わって平和になって欲しい」「僕の頭の上にミサイルが飛んでほしくない」などと語った。