都内の日本料理店では今月から懐石料理の1つに秋サケを使ったメニューを展開している。その北海道産秋サケに値上がりが起きているという。秋サケ漁獲量日本一を誇る北海道では、先週から定置網漁が始まった。初競りでは最高値が1キロ11万円超えとなり、記録が残る2014年以降で最も高い値が付いた。この価格は近年不漁が続く秋サケの背中を押す応援の意味を込めたもの。北海道全体では秋サケは不漁が予想されている。秋サケの来遊数の推移は、5000万匹を超えていた20年前をピークに現象傾向にあり、去年は約1770匹で過去最低水準だった。今年はそれを大きく下回る1141万匹との予想になっており、平成以降最も少ない見込み。不漁の原因の一つとみられるのが海水温の上昇で、冷たい水を好むサケが生息しづらい環境になっていることや、餌となるプランクトンが減っていることが不漁につながっているとみられる。千葉の鮮魚店では切り身3切れで538円と、例年より100円以上高くなっている。山田昌央店長は、秋サケの値段はキロ単価あたり去年の倍くらいしていると話した。また筋子やいくらの値段も高いという。