深大寺縁起絵巻は江戸時代中期に古文書や言い伝えを元に、和文に編み直された。始まりは一つの恋物語で、奈良時代に武蔵国に名のしれた夫婦と愛らしい娘がいた。娘はこの地に現れた童子と恋に落ちた。夫婦はこれを認めず、池に浮かぶ島へ娘を閉じ込めてしまう。童子はその娘に会いたい一心で、水の神の深沙大王に祈願する。すると神々しい亀が現れてその背に乗って島を渡ることができた。深沙大王の奇跡を知った夫婦は二人の仲を許し、1人の男の子が生まれた。深大寺を開いた。その満功上人は今の本堂から200mの場所に深沙大王を祀った。深大寺もそこから由来が来ている。住職でも一生に一度しか拝めない秘仏があるという。幕末の鬼才絵師の河鍋暁斎も深沙大王を描いているが、一心を願うものには、力を授けてくれる。
