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オープニング映像。
調布にある都内随一の植物公園の神代植物公園。ちょうど見頃を迎えていたのはバラ。400種5200株が並び、世界的な賞にも輝いた。今日の作品は浮岳山昌楽院 深大寺。
深大寺は733年に奈良時代の創建と伝わる、都内では浅草寺に次ぐ古刹。天台宗の別格本山として格式を誇る山門は1695年に元禄期に建立された、境内で最も古い建物。山門を抜けると参拝者が清める常香楼。そこには大火のあとがあり、江戸時代に2度の大火により、建物や記録を焼失した。寺の縁起を伝える記録も失われた。板谷が本堂の中に向かった。御本尊は鎌倉時代前期に作られた宝冠阿弥陀如来像は、まばゆい王冠を戴き、両肩を包むのは衣で、孔雀の姿。かつての深大寺の御本尊は、別にあった。深大寺の始まりを伝える貴重な絵巻がある。10mの絵巻に、寺が縁結びで知られる所以が描かれている。
深大寺縁起絵巻は江戸時代中期に古文書や言い伝えを元に、和文に編み直された。始まりは一つの恋物語で、奈良時代に武蔵国に名のしれた夫婦と愛らしい娘がいた。娘はこの地に現れた童子と恋に落ちた。夫婦はこれを認めず、池に浮かぶ島へ娘を閉じ込めてしまう。童子はその娘に会いたい一心で、水の神の深沙大王に祈願する。すると神々しい亀が現れてその背に乗って島を渡ることができた。深沙大王の奇跡を知った夫婦は二人の仲を許し、1人の男の子が生まれた。深大寺を開いた。その満功上人は今の本堂から200mの場所に深沙大王を祀った。深大寺もそこから由来が来ている。住職でも一生に一度しか拝めない秘仏があるという。幕末の鬼才絵師の河鍋暁斎も深沙大王を描いているが、一心を願うものには、力を授けてくれる。
本堂を少し進んだところに元三大師堂がある。元三大師は、平安時代に衰退していた比叡山延暦寺を蘇らせた高僧。その姿がお堂にある。元三大師像は、通常50年に1度しか拝めない秘仏。これもなにかのめぐり合わせと拝観が叶った。
元三大師像は、高さ195.1cm。重さは190kgで、鎌倉時代に作られた巨大な木造彫刻。去年に3年に及ぶ大修理を経て戻ったばかり。見開いた目に大きな鼻、分厚い唇。元三大師が厄除けの霊力をもつと言われていたが、こうした肖像彫刻は等身大かそれより小さく作られてきた。傑作と名高い六波羅蜜寺の空也上人立像は117.6cm。日本最古とされる唐招提寺の鑑真和上坐像は80.1cm。2体と比べると元三大師像は坐像でありながら2mで、肖像彫刻としては異例の大きさ。専門家は元三大師像は、日本全国で作られてきたという。モンゴル帝国の2度の日本侵略が発生した時など、何らかの事象が勃発した場合に作られていた可能性があるという。深大寺の元三大師像がこんなにも大きな理由については源頼朝の弟の源範頼の息子たちが深大寺の僧であったことがわかった。祈祷や大きさによる力、人々に共有される存在として作られたのではないかと専門家は答えた。
境内には角の生えた異形の石仏があり、これも元三大師。様々な姿に変えて強力な魔除けなどとして広く信仰されてきた。中でも神大寺の元三大師みくじは、その御利益にあやかろうと人気を集める。江戸時代に入ると秘仏の元三大師像のご開帳をきっかけに参拝者で賑わうようになる。人々を惹きつけてきたさらなる秘密がある。
東京・調布にある深大寺 。門前には江戸の面影を残す風景が広がっている。名物は、武蔵野の水でうつ深大寺そば。現在神大寺周辺には18軒の蕎麦屋が軒を連ねる。山門のすぐ目の前には老舗そのそば処のそばごちそう門前。粗碾天もりそばはしっかりと蕎麦本来の豊かな味わい。板谷は味の感想に、美味しいと答えた。深大寺が蕎麦で有名になったのは江戸時代、江戸の人々がよく参拝に来ていた頃に寺でそばを僧侶が振る舞っていたという。その味は評判を呼び、参詣の人気に拍車をかけた。
元三大師堂の隣にある、釈迦堂には深大寺の人気をさせてきたお宝がある。銅像釈迦如来倚像は高さ83.9cm。東日本最古の国宝仏。伸びやかな眉にふっくらとした頬。口元に穏やかな笑みを称え、若々しさに溢れている。体に流れる衣紋は、流れるように椅子へと垂れ下がる。飛鳥時代を代表する仏像といえば法隆寺の釈迦三尊像。深大寺の仏像は飛鳥時代後期の白鳳期に作られたと言われている。柔らかく親しみやすい表現は白鳳期の仏像の特徴。
1300年以上前の貴重な逸品がなぜ、調布の深大寺にあるのか?深大寺の釈迦如来倚像は、元は奈良の有力者の手にあったという。都の政変をきっかけに高麗福信の手にわたり、その兄と言われる深大寺の開祖の満功上人のもとにはるばるやってきた。しかし深大寺を襲った江戸の大火でその存在は忘れ去られていた。日の目をみたのは明治時代。元三大師堂から発見された。お像は今奈良の古刹に伝わる仏像の姿をうつしたお身代わりと並んで祀られている。国宝に指定されるとその姿を一目見ようと多くの人々が深大寺を訪れるように。
読経の調子を整える仏具の孔雀文磬は1267年に鎌倉時代の作品の深大寺の名が刻まれた現存する最も古いものが見つかり、善勝寺で発見されたが去年深大寺に里帰り。深大寺で今秋公開予定だという。
新美の巨人たちの次回予告。
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