きょうは台湾の大学に通いながら太平洋戦争の記録の継承に取り組む土山祐実さんについて。今戦時中のある悲劇に注目している。舞台は台湾とフィリピンの間の「バシー海峡」、多くの兵士や物資が海を越えた日本の船は次々と米国軍に沈められ犠牲者は10万人以上とも言われている。しかし当時の記録は殆ど残されておらず調査も十分に行われていない。この歴史を風化させてはならないと今月土山さんたちが中心となり慰霊祭が行われた。佐賀県の住職・吉田宗利さんはバシー海峡で駆逐艦の艦長だった父親を亡くした。弔辞を読んだ遺族代表・古川佐恵さんは輸送艦に乗っていた伯父を亡くした。土山さんが平和について深く考えるようになったのは5年前、日本語世代と呼ばれる台湾のお年寄りから戦争体験を聞いたことが活動のきっかけだった。以来戦争の悲劇を同世代の若者に知ってもらおうと台湾のお年寄りと日本人留学生の交流会を定期的に行ってきた。