過去にアスベストを吸い込んだ人が中皮腫で年間1000人以上亡くなっている。アスベストを使った建物は今も数多く残っている。熊本地震では後片付けの際にアスベストを含む建材がないか注意が必要。アスベストは天然の繊維状の鉱物で、安価で耐火性・断熱性・防音性に優れ、1000万トン近くが輸入された。鉄骨・鉄筋コンクリート造の柱・天井などに吹き付けられた他、住宅の屋根・外壁・室内の壁などにアスベストを含む建材が使用された。アスベストには発がん性があり、吸い込むと中皮腫や肺がんになるおそれ。中皮腫死亡者数は90年代から急増していて、アスベストは2006年から全面禁止されたがその後も死者は増えている。死者の約8割はアスベストが原因とみられる。国内でアスベスト使用の可能性のある建物は鉄骨造・鉄筋コンクリート造などで約280万棟、木造・戸建住宅などで約3300万棟。飛散防止の対策は法律で義務付けられている。川崎市は2024年度に959件の立入検査で約300件に内装など一部でアスベスト見落としがあったとしている。発注者には費用の適正負担など配慮義務が定められている。さらに注意が必要なのが、災害発生時。倒壊・損傷の建物でアスベスト飛散のおそれもある。熊本県は作業の際に防塵マスク着用、アスベスト含む可能性ある建材を片付けるときは湿潤化したり破砕・切断をできるだけしないことなどを呼びかけている。
