出直し選所再選後初登庁となった斎藤元彦兵庫県知事。投開票3日前の今月14日、兵庫29市の内22の市長が連名で稲村氏を支持表明する異例の会見が開かれた。表明理由は県政や知事選が混乱しておりこの状況を収束させるため。結果、稲村氏を支持した22市で斎藤氏の勝利は18市。今月17日の投開票日の午後8時すぎには一部メディアが斎藤元彦氏の勝利を報じた。午後11時頃、斎藤氏の事務所前では伊丹市、宝塚市長、姫路市副市長が挨拶に訪れた。伊丹市・藤原保幸市長は「当選後の挨拶は慣例で特別ではない。斎藤氏に恨みなどの私情はなく民意で決まったので同じ方向を向いていきたい」と述べた。こうした市長らの行動の理由について元鳥取県知事・大正大学地域構想研究所長・片山善博によると、「県と市は対等な立場だが補助金、許認可などの関係で県が市よりも強い立場であることも。市長らは不利益を被ることを恐れ斎藤知事に挨拶に行った可能性」と話す。今月17日の会見で稲村氏支持の22市町との向き合いを聞かれた際に斎藤知事は「よりよい兵庫県を作っていこうという思いは共通。市長さん、町長さんの皆さんも今回それぞれのお立場があって行動されたと思いますが、これからオール兵庫ワンチームでやっていく」と述べた。知事と市長の関係について。2011年の大阪府知事選の時には約25の市町村長が松井一郎氏の対抗馬を支持したが松井氏は逆境を覆し当選。元大阪府知事・元大阪市長・松井一郎氏は「県政、市政を進める中で周りからの反発もなかったし対抗馬を応援していた相手を区別などはしなかった」という。