道端にしゃがんで何かを拾う男性が、どんどんと拾っていく。拾っていたのはタバコの吸い殻で、こうしたゴミをたった一人で拾い続けている渡辺文学さん(87歳)は「なんとかポイ捨てをなくしたいと思いながら(毎日)歩いているわけですけど」「朝の30分散歩していて、タバコやゴミが多いなと。『じゃあ拾ってみようか』ということで始めた」と話す。タバコのゴミ拾いを5年前から毎朝、欠かさず行っている渡辺さんが拾ったタバコの数は、なんと10万本以上。この毎朝の活動に欠かせないのが胸の禁煙マークで、これを着けながらタバコを拾って、ポイ捨てする人たちへ訴え続けている。渡辺文学さんは「アピールしたい。ポイ捨てをなくしたい。これを見て、タバコ捨てる人も拾っているのを見て、反省して(ポイ捨てを)やめてもらえればいいな」と話す。渡辺さん自身も若い頃は喫煙者で、「最後の数年間は1日60本です。昔吸ってて60本、今じゃ拾って60本」と話し、かなりのヘビースモーカーだったという。渡辺さんは「いま87歳だから…100歳までやるか。自分自身の健康と地域の環境をきれいにしたい」と話す。