関東各地の花火大会はコロナ禍で開催を自粛した年もあったが徐々に復活してきた。ところがことしの夏、首都圏各地で少なくとも12の花火大会が中止されることが分かった。背景にはどんな事情があるのか、埼玉県内の2か所を取材した。来月3日と4日に狭山市で行われる入間川七夕祭りのうち、花火大会が中止になった。理由の1つは膨らむ警備費。5年前は520万円だったが去年は1.3倍以上の710万円にまで上がりやりくりが難しくなった。さらに花火の燃えかすなどに対する住民からの苦情もあった。去年は指摘を受けて打ち上げ場所を変更したが、それでも苦情が相次いだという。今こうした花火大会中止の動きが相次いでいる。ことしの夏、首都圏の1都3県では125の会場で花火大会が開催される予定だったが12の会場で中止になったという。理由としては開催経費や警備員確保など費用や人手に関わるものや住民からの苦情などが挙げられる。大会を継続するにしても運営資金の影響で打ち上げる花火の数を大幅に減らすところもある。埼玉県小川町の花火大会ではこれまで運営資金として企業から400万円の協賛金を集めていたが新型コロナ以降、思うように集まらなくなった。ことしは資金を100万円と設定。打ち上げ花火の数を従来の3分の1以下の200発に大幅に減らし時間も従来の1時間から15分に短縮することでなんとか開催しようとしている。