米中首脳会談について奥谷龍太が解説。去年10月に韓国で行われた米中首脳会談の後、3月~4月に再度行う方向で準備が進められてきた。元々トランプ大統領は1年余り前に相互関税を打ち出し、中国が対抗して報復関税を打ち出すと、一時は最大で145%、中国側は125%と高い関税をかけると発表した。世界経済に混乱が広がったこと、中国がレアアースの輸出規制の強化に乗り出したことから、トランプ大統領は関税の一部の発動を停止して中国との貿易協議に入り、10月の首脳会談ではアメリカは先端半導体などの輸出規制の対象拡大を1年間停止し、中国側はレアアースの輸出規制を1年間停止した。
注目点はイラン情勢、台湾問題、経済問題の3点。イラン情勢についてはホルムズ海峡の事実上の封鎖が続いて世界経済が混乱している為、今回の首脳会談がイラン情勢の解決に何等かの役割を果たすのかどうか。中国はイランを包括的戦略パートナーと位置づけ、原油輸入全体の10%超をイランから輸入してイランの経済を支えてきた。2カ月前にアメリカとイスラエルの攻撃が始まると中国は攻撃を非難し、イランの反撃に理解を示す姿勢も見せた。しかし中国は軍事支援など実質的なイランへの支援は行っていない。イランを支援するよりもアメリカとの関係安定化を重視した為だとみられる。アメリカはさらに中国に先月から圧力を加え始めている。イランの港を出入りする船の封鎖措置。船に乗り込んだり拿捕したりして、これまでに60隻以上を追い返したという。中国とイランの間の貿易は「陰の船団」と呼ばれる船舶が支えてきた。イラン関係の陰の船団は数百隻に上るとみられている。イランはアメリカの経済制裁を受けているので、制裁逃れの為に色んな国の国旗や会社を使って、監視の目を掻い潜るタンカー・貨物船もネットワークで貿易を行っている。陰の船団はこれまでイラン側の封鎖の対象にはなっていなかったが、逆封鎖の対象にはなっている。習近平指導部はイランからの原油が止まった状態が続けば、中国経済に影響が出かねないと心配や危機感を募らせているとみられる。
先週6日に王毅外相はイランのアラグチ外相を北京に招き、海峡の封鎖解除を求めた上で米と交渉を続けるよう求めた。トランプ大統領は秋に中間選挙を控え、イラン情勢の混乱を早く収束させたいと考えていると中国側は見ている。首脳会談で習主席は、友好国という利点を生かしてイラン情勢の解決に協力しているという姿勢はアメリカに見せており、交渉を有利に運ぶとみられる。今回、習主席は台湾統一に向けて何等かの成果が欲しいとみられ、習近平指導部は台湾統一を「中華民族の偉大な復興」に不可欠だと位置づけている。1つの中国の考え方を認めようとしない民進党の頼清徳政権を敵視し、台湾を封鎖する軍事演習を繰り返すなど軍事的な威圧を強めている。さらに台湾に関する高市総理の国会答弁にも敏感に反応して日本への強硬姿勢を強めている。
習主席は先月10日、去年国民党の党首に選ばれたばかりの鄭麗文主席を北京に招いて党首会談を行い、台湾独立に反対などで一致した。経済問題には貿易問題と半導体などの先端技術の規制問題があるが、トランプ大統領は秋の中間選挙を控えて貿易問題で中国との協議で成果を出したことを有権者にアピールしたいと考えている。一方、中国側は先端技術の規制解除や緩和を求めている。中国側の主なカードはレアアースの輸出規制と大豆の大量購入など。半導体の先端技術は今後、世界経済の主導権を握る上で非常に重要なので、アメリカは中国が入手出来ないよう様々な規制を兼ねている。中国政府は将来、人形ロボットやAIなど先端技術を使った次世代の産業分野の進行に国を上げて取り組んでいる。アメリカと台湾に追いつくため、規制解除や緩和を求めることが中国の狙い。
注目点はイラン情勢、台湾問題、経済問題の3点。イラン情勢についてはホルムズ海峡の事実上の封鎖が続いて世界経済が混乱している為、今回の首脳会談がイラン情勢の解決に何等かの役割を果たすのかどうか。中国はイランを包括的戦略パートナーと位置づけ、原油輸入全体の10%超をイランから輸入してイランの経済を支えてきた。2カ月前にアメリカとイスラエルの攻撃が始まると中国は攻撃を非難し、イランの反撃に理解を示す姿勢も見せた。しかし中国は軍事支援など実質的なイランへの支援は行っていない。イランを支援するよりもアメリカとの関係安定化を重視した為だとみられる。アメリカはさらに中国に先月から圧力を加え始めている。イランの港を出入りする船の封鎖措置。船に乗り込んだり拿捕したりして、これまでに60隻以上を追い返したという。中国とイランの間の貿易は「陰の船団」と呼ばれる船舶が支えてきた。イラン関係の陰の船団は数百隻に上るとみられている。イランはアメリカの経済制裁を受けているので、制裁逃れの為に色んな国の国旗や会社を使って、監視の目を掻い潜るタンカー・貨物船もネットワークで貿易を行っている。陰の船団はこれまでイラン側の封鎖の対象にはなっていなかったが、逆封鎖の対象にはなっている。習近平指導部はイランからの原油が止まった状態が続けば、中国経済に影響が出かねないと心配や危機感を募らせているとみられる。
先週6日に王毅外相はイランのアラグチ外相を北京に招き、海峡の封鎖解除を求めた上で米と交渉を続けるよう求めた。トランプ大統領は秋に中間選挙を控え、イラン情勢の混乱を早く収束させたいと考えていると中国側は見ている。首脳会談で習主席は、友好国という利点を生かしてイラン情勢の解決に協力しているという姿勢はアメリカに見せており、交渉を有利に運ぶとみられる。今回、習主席は台湾統一に向けて何等かの成果が欲しいとみられ、習近平指導部は台湾統一を「中華民族の偉大な復興」に不可欠だと位置づけている。1つの中国の考え方を認めようとしない民進党の頼清徳政権を敵視し、台湾を封鎖する軍事演習を繰り返すなど軍事的な威圧を強めている。さらに台湾に関する高市総理の国会答弁にも敏感に反応して日本への強硬姿勢を強めている。
習主席は先月10日、去年国民党の党首に選ばれたばかりの鄭麗文主席を北京に招いて党首会談を行い、台湾独立に反対などで一致した。経済問題には貿易問題と半導体などの先端技術の規制問題があるが、トランプ大統領は秋の中間選挙を控えて貿易問題で中国との協議で成果を出したことを有権者にアピールしたいと考えている。一方、中国側は先端技術の規制解除や緩和を求めている。中国側の主なカードはレアアースの輸出規制と大豆の大量購入など。半導体の先端技術は今後、世界経済の主導権を握る上で非常に重要なので、アメリカは中国が入手出来ないよう様々な規制を兼ねている。中国政府は将来、人形ロボットやAIなど先端技術を使った次世代の産業分野の進行に国を上げて取り組んでいる。アメリカと台湾に追いつくため、規制解除や緩和を求めることが中国の狙い。
