撮影4日目。朝、誰もいないベンチの近くで写真を撮る女性がいた。青い琵琶湖が好きで、出勤前に立ち寄るのが日課。去年亡くなった夫の闘病中の数少ない楽しみが、静かな湖を愛でることだった。定期的に周辺のゴミ拾いをしているという女性がいた。拾っても拾っても追いつかないという。ベンチができた頃から通っているという男性がいた。ベンチのある場所は最初は秘密(場所を自分で見つけないと幸せになれない)とされており、男性は自力で見つけたのだという。幸せが訪れたかについて聞いてみると、「まあ普通です」とのことだった。
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