東日本大震災では、それまで想定されていなかった大津波が各地に押し寄せた。関東の被災地でもあの日を忘れず、命を守るための取り組みが続いている。14年前に7メートルを超える津波が押し寄せた千葉県旭市。今月行われた避難訓練には、800人余りが参加した。旭市では、災害関連死を含めて14人が亡くなり、2人がいまだ行方不明となっている。特に被害が大きかった飯岡地区に住む家鍋剛。海沿いにある自宅には80歳の父親、その近くの小学校には2人の子どもがいたが、家鍋さんはすぐに戻ることはできず避難所で再会できたのは、地震が起きてからおよそ7時間後、夜になってからだった。これまで知られていなかった大津波の痕跡が見つかった。産業技術総合研究所の澤井祐紀。太平洋に面した九十九里浜付近の地面を掘削し、調査したところ40か所余りで過去に津波で運ばれたと見られる砂の層が2つ見つかった。大津波が千葉県に繰り返し押し寄せていたことが明らかになった。分析すると、このときの地震は関東の東の沖合を震源とするマグニチュード8クラスの巨大地震の可能性があることが分かった。澤井は巨大地震が繰り返し起こりうると考え、津波への備えを怠ってはいけないと指摘。
住所: 茨城県つくば市梅園1-1-1
URL: http://www.aist.go.jp/
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