ことし5月、絶滅が危惧され、幻ともいわれるある動物の繁殖に栃木県那須町の動物園が国内で初めて成功した。その子どもの姿が見られるということで動物好きの押尾アナウンサーが行っている。栃木県那須町にある那須どうぶつ王国。開園前に特別にお邪魔している。北極圏に暮らすホッキョクオオカミ。特徴はこの真っ白な体毛。今の時期は冬毛でふっさふさなのだ。極寒の厳しい環境も耐えられるそんな毛を備えている。この動物園も標高750メートルほどの所にあり、平地より気温が低い。そんな寒い環境が適しているということで、4年ほど前からホッキョクオオカミの飼育をスタートした。ことし5月半ばに国内の動物園としては初繁殖、子ども(真白)が生まれた。順調そうに見える成長の裏では実は大変な苦労もあった。生まれたときはもう1匹おり、実は双子だった。雄だっただが、生後2か月ほどで病気のために亡くなってしまうという悲しい出来事があった。時を同じくして、真白ちゃんも後ろ脚がちょっと開き気味で歩きにくくするような場面が多く見られるようになった。公開時期の延期を余儀なくされた。飼育スタッフの千葉友里さんに話を聞く。真白ちゃんの後ろ足のケアにあたって飼育スタッフの皆さんが大事にしたのが野生環境下のように真白ちゃん自身の体力で克服できるように促すことだったそう。活用したのがまさにこの運動場。ごつごつとした岩場、起伏に富んだ地形が広がっている。この運動場はもともと親のオオカミも過ごす運動場親が通る道。大人が通る道を一緒に歩んでもらうことで足腰の強化を図った。ばねも身についてもうほとんどよろめくような姿もなく堂々と歩くような姿がある。