磐田市歴史文書館には日本左衛門が率いる強盗団に関する記録が所蔵されている。大名領、旗本領、幕府の直轄地である天領を襲撃し、越境捜査はなかったので、各領地をこえれば追跡から逃れることが可能だった。そこで、幕府は徳山五兵衛率いる火付盗賊改に捜査権を与え、特別な十手を支給。十手についた鈎で敵方の刀をロックし、テコの原理により刀を奪取できた。十手を掴まれても、相手の手をしめ上げることもできた。盗賊団を壊滅寸前まで追い込むと、徳山五兵衛は捕縛した手下への聴取をもとに人相書を作成。観念した日本左衛門は自首することとなった。
