先月平日の午前5時、危険物を積んだ車が水底トンネルを違法通行しているとの情報をキャッチし、横浜市にある石油卸会社を出発したタンクローリーの追跡を始めた。引火しやすい危険物を運ぶ際は種類や量を表示することが義務づけられていて、この車は軽油を3kL積んでいると示している。川崎市の2つ目の納入先で給油を終えると、軽油の表示がなくなっていた。だが次の納入先に向かっていた。道路法は水底トンネルについて、ガソリンは200L、軽油や灯油は1000L以上乗せて通行することを禁止。違反すると6カ月以下の拘禁刑などに処される。水底トンネルに規制があるのは、まずトンネル火災に大きな危険がある。一昨年、兵庫県にある山陽道・尼子山トンネルでトラックが炎上し、他の車にも燃え移り計23台が焼損。火は約40時間燃え、復旧に3カ月かかった。火災学の専門家は、トンネル火災は炎症しやすいという。可燃性液体の蒸気に何らかの原因で着火すると爆発が起こるという。特に水底トンネルでの火災の危険性についてトンネル工学の専門家は、内側のコンクリートが被害を受けると水や土砂が侵入し、最悪の場合水没する恐れがあると指摘。問題のタンクローリーは川崎港海底トンネルへ入っていった。トンネル通過後、空に近いはずのタンクローリーから次々に納入先へ給油。その後疑惑のタンクローリーは首都高湾岸線に乗った。すぐに2つの水底トンネルを通過するルート。着いたのは羽田空港そばの納入先。水底トンネルは、他の道に比べ4~5倍早く着く近道だった。ここでも1時間ほど次々と給油していった。このあと別の納入先でも給油作業にあたった。表示の空欄は偽装し水底トンネルを軽油積載で違法通行した疑いが強まった。運転手を仕事終わりに直撃すると、記憶にないと誤魔化すため映像に収めていたことを示すと、違法性の認識を認めた。水底トンネルを違法通行する頻度については「月数回はあると思う」と答えた。違法性を認識していたことや、他のシャインに習ったことであるとならった運転手。会社の社長は「全く知らなかった」と話す。社員の間で違法行為が行われていたのかについて、社長の知らないところで常態下していたという。会社として安全管理をしてたかについて、違法であることは認識しており、周知徹底は20年前に言った覚えがあるが、確認はしてなかったという。首都高速道路株式会社は「取り締まりは定期的に行っている」とした一方、「中身はチェックしていない」と明らかにし、理由について「危険物もあるため現物を直に確認するのは困難」としている。違法通行の事実を伝えたところ、神奈川県警は「実態を把握した際は関係機関と連携し厳正に対処する」などとコメント。
住所: 神奈川県横浜市中区海岸通2-4
