先月16日、東京・文京区の東大球場に響く謎の数字。東大野球部4年の中井一心さんは、ヒットになりやすさの指標だと説明する。中井一心さんはデータ分析を専門としたアナリスト。東大野球部には19人のアナリストが在籍する。練習では打球の速度やスイングのクセなど様々なデータを収集、分析して選手にフィードバックしている。選手もデータを説教的に活用しパフォーマンス向上につなげている。スポーツ推薦のない東大が挑む舞台は、東京六大学野球。100年の歴史で唯一優勝経験がない東大。2015年にはリーグワーストの94連敗も。突破口となったのがデータ分析。6年前の初代アナリストの齋藤周さんは、データの力を「神宮の舞台で結果を出すというところにあたって少し最後の一押しをしてあげられるようなそんな存在なのかなとは思ってはいます」と話す。実力の差をデータで埋める。アナリスト部門が発足してからは毎年勝ち星を上げられるようになった。斎藤さんは卒業後、福岡ソフトバンクホークスのアナリストに。プロも認める東大のデータ分析。相手のデータを読み込ませ打球方向を独自AIで予測しているという。ただ、実際にどこを守るかは選手とミーティングをして決めている。独自開発にVRでは相手ピッチャーの球筋を体感できるという。迎えた今季最終カード 、明治神宮野球場で行われた法政大学×東京大学の試合、独自のAI分析を元に状況に応じて守備位置を変えていく。最終回、明石健捕手の打席で2アウト。しかし追い上げ及ばず敗戦。この秋は勝ち星を上げることは出来なかった。データ分析にかけた中井さんの4年間が終わった。悔しい経験も東大野球部にとって貴重なデータとなった。
