はらだまさこさんが体に異変を感じ始めたのは長女のリンちゃんが生まれた頃。就寝中に足がつり、何もない場所でつまずくようになる。当時、喫茶店を経営。料理さえも難しくなっていく。そこから先の顛末はレシピ本のエッセイに綴られている。ALSと診断されて以降、どう生きたらいいのか、どう前に進めばいいのかを考えてばかりだったという。長男タカラ君の小学校最後の運動会、車椅子の母親は1人だけだった。まさこさんの妹みちこさんは自分も親になってお重を囲んで楽しい記憶を自分の家族でつくりたいっていう思いがあったんだと思うと述べる。息子の運動会でまさこさんは、できなくなったことの中で一番つらいのは「キッチンに立てなくなったこと」と気づく。たどり着いた答えがレシピ本を残すこと。レシピも指先で入力できていたが、徐々に入力は指先から第2関節へ。最後は音声認識を試してみるも声も認識してくれなくなる。
