自民党の政治資金規正法改正案。政策活動費の領収書を10年後に公開するとしたが野党からは「10年後に不正が発覚したとして政治資金規正法の時効は5年。所得税法も時効になる。そうなると誰も罰せられないとなるのでは。これでは脱税し放題のお墨付きを与えるだけの焼け太り法案と国民に理解されても仕方がない。」と指摘の声があがった。岸田文雄総理大臣は「具体的なルールについて法案が成立した暁には罰則の要否等も含めて各党・各会派で検討が行われるものと認識している。」と答えた。またパーティー券購入者の公開基準について、現行の「20万円超」から公明党の主張を受け入れ「5万円超」としたことについては「政治活動の自由と一方で民主主義の基本である政治資金について透明性を高める2つのバランスの中でどうあるべきなのか。2つの課題に対するバランスの有りようを考えたのが今回の結論であった。」などと述べた。まだ決まっていないことは他にもある。政策活動費の支出を監査する独立機関の設置についてだ。多くの「これから」を残しながら改正案は与党に加えて日本維新の会が賛成して可決。きょう衆院本会議も通過し、参議院へ送られる見通しだ。岸田総理自ら公明党・日本維新の会とトップ会談を行ったものの、一昨日は予定されていた採決が見送りになるなど異例の展開をたどった政治資金規正法改正案。自民党内からは「そもそも今回の問題に対しての再発防止策だという意見もそれで筋は通っているが、世論はそれじゃ納得しない。結局自民党は自分たちに甘い改革しかする気がないと見えるだろう。」などといった声が上がっている。