インド最大の商業都市・ムンバイ。主人公プラバは家族と離れ、看護師として病院で働いている。仕事に真摯に取り組む姿勢から信頼が厚い職場のリーダー。もう1人の主人公アヌは同じ病院で働く年下の女性。仕事よりも人生を楽しみたいと考える陽気で活発な女性だが、誰にも言えない秘密があった。それは信仰が異なるイスラム教徒の恋人がいること。周囲からは許されない恋と知りながらものめり込んでいく。2人はルームメイトとして一緒に暮らしているが、互いのことは深くは知らない。ある日、プラバに好意をもつ医師から思いを綴ったノートを渡される。しかし、実はプラバには夫がいた。ドイツに出稼ぎに出たきり、1年以上連絡がない。その日、自宅に届いた小包。中にはドイツ製の新しい炊飯器が入っていただけで手紙もない。夫へ電話するもつながらない。親が決めた結婚では、一緒に暮らすことも別れることもできずにいた。ある日、プラバはアヌの恋愛について耳にする。プラバも女性を苦しめている価値観にとらわれていた。その夜、アヌはプラバの結婚について問いかけた。伝統的な価値観から自由でありたいと願う女性たちの姿を静かに見つめる映画。