不妊治療中の人や終えた人に専門的な心のケアを行う取り組みがはじまっている。カウンセリングを行うのは不妊治療に関する専門資格を持つ臨床心理士。当事者の悩みを受け止め、気持ちを整理しながら前向きに考えられるようにしていく。これまでこのクリニックでは治療が終わると患者と関わることがなくなり、心のケアまではできていなかった。それを改善するために、専門資格を持つ心理士が対応する体制を作りケアができる仕組みを整えた。6年前に不妊治療を終えた島袋さん、今も継続的にケアを受けている。19年間治療を続けた島袋さんは当時、不妊治療をやめたいという気持ちを夫には言えなかった。ケアを受けるうちに自分の気持ちを夫に言えるようになったという。そのとき、夫からそれでも夫婦だと言われて救われたという。夫婦でお互いの思いを言葉にして、島袋さんの家族感が変わったという。