地元で出産したいと願う妊婦たちが厳しい壁に直面している。県内では出産の受け入れを中止する病院が相次いでいる。県内の分娩取扱施設数が10年で2割ほど減少している。背景には未婚・晩婚化による出生数の減少。全国の取扱分娩数は2013年には100万件を超えたが去年は81万件に減少している。さらに地方の産科医不足が追い打ちをかける。打開するため国は集約化を打ち出した。静岡済生会総合病院は産科と小児科の周産期母子医療センターを改修した。高齢妊娠などハイリスク出産が増加傾向にあり母親と赤ちゃん双方を見守る体制が求められている。国は地域の分娩を中核病院に集約し産科医を確保することで安全な分娩体制を維持する考え。