岸田総理大臣がきょう来月の自民党の総裁選挙に立候補しないことを表明した。総理側近によると、きょう表明すると決めたのは昨晩だという。総理の決断が党幹部などに伝えられたのは会見の直前で、総理の秘書官には会見の数時間前に伝えたという。総理の側近は直前まで総理の会見案について出馬するパターンと出馬しないパターンの両方を用意していたと明かしている。出馬しない理由の1つ目は野党への転落を防ぐため。今月初め、総理は周辺に「自分のことよりも自民党が政権党でいられるかが最優先に考えている」と話していたそう。自分が代わることが次の衆院選に勝つことにつながると考えたという。もう1つの理由が選挙の最大のライバルである立憲民主党との違いを強調したいこと。立憲民主党も来月代表選挙を行い、すでに枝野前代表と今の代表の泉氏が立候補の意向を周囲に示している。3つ目の理由が影響力を残すこと。総理周辺からは、今回は攻めの退陣表明であり、このタイミングで辞めることが一番影響力を残せるという判断、総裁選に出てもし負けたら全てのレガシーが台無しになってしまうからという声が聞かれた。