石破総理大臣は今月27日に衆院選投開票を行うべく、臨時国会の会期末の9日に衆議院を解散する見通し。この場合、総理就任から解散までの期間は戦後最も短くなる。新政権の発足直後は支持率が高くなる傾向にあることも背景にあるとみられる。石破総理としては新政権発足の勢いに乗って短期決戦で勝利したい思惑がある。年末にかけては来年度予算案の編成作業も始まることから、できるだけ早く選挙で国民の信任を得て政策の推進を図る狙いもあるとみられる。選挙に臨むにあたり、自民党は政治とカネの問題については党として処分を行うなど一定の区切りをつけたと丁寧に説明するとともに、さらなる政治改革に取り組む姿勢を訴えたい考えだという。一方野党は石破総理が就任前に選挙日程を表明したことに強く反発している。立憲民主党は選挙戦に向けて「総理が代わっても政治とカネの問題は解決したわけではない」などと訴えて政権交代を目指すことにしている。立憲民主党・野田代表は与党を過半数割れに追い込む選挙協力につなげるため、野党各党と丁寧な対話に努める考えを示している。国民民主党や日本維新の会などとの連携も念頭にあるものと見られるが、現時点では見通しが立っていないのが実情。