- 出演者
- 糸井羊司 副島萌生 向笠康二郎
オープニング映像。
石破茂氏が第102代首相へと選出されたが、解散総選挙に向けて早くも与野党の攻防も始まっている。一方で岸田内閣は総辞職となり在任期間は1094日となっているが、花束を受け取った岸田氏は本当に多くの皆さんに支えてもらったと感謝する様子を見せている。臨時国会の会期を巡る協議が行われていたことで衆院本会議の開会が30分程遅れる様子も見られたが、自民党が会期を9日までにすると提案すると、野党からは批判の声があがった。首相指名選挙を終えて新首相となった石破首相は野田代表と挨拶を交わし、地元である鳥取・八頭町では期待の声が寄せられている。
民主党やみんなの党を経て自民党に所属した浅尾慶一郎氏は環境相に起用され、自民党の仲間にも心から感謝したいと話している。中谷元氏らは谷垣元総裁に入閣を報告する様子を見せている。坂井学氏は国家公安委員長となったがこの日も朝は駅前で挨拶を行っている。
石破内閣の閣僚人事を伝えた。総務相:村上誠一郎氏、法相:牧原秀樹氏、外相:岩屋毅氏、財務相:加藤勝信氏、文部科学相:阿部俊子氏、厚生労働相:福岡資麿氏、農相:小里泰弘氏、経済産業省:武藤容治氏、国土交通相:斉藤鉄夫氏、環境相:浅尾慶一郎氏、防衛相:中谷元氏、官房長官:林芳正氏、デジタル相:平将明氏、復興相:伊藤忠彦氏、国家公安委員長:坂井学氏、子ども政策相:三原じゅん子氏、経済再生相:赤澤亮正氏、経済安保相:城内実氏、地方創生相:伊東良孝氏。石破首相と新閣僚は皇居での新任式・認証式に望み内閣正式発足となる。
石破内閣は初入閣が13人、再任が2人、閣僚経験者の再入閣が4人。女性の入閣は2人で、去年9月発足の第2次岸田第2次改造内閣に比べて、3人少なくなった。俳優としてテレビドラマなどで活躍していた三原じゅん子氏。参議院選挙で初当選したのは、2010年。がんを患って闘病した経験から、命や健康を守る政策のほか、女性の雇用を巡る問題などに取り組んできた。今回、こども政策担当大臣として、初めての入閣。知名度のある三原氏を起用することで、女性活躍を推進する姿勢を示すねらいもあるものと見られる。経済安全保障担当大臣に起用される城内実氏は初めての入閣。外務省の職員を経て、2003年の衆議院選挙で初当選した。2005年の郵政民営化関連法案で当時の安倍幹事長代理の再三の説得を振り切って反対票を投じ、離党。その後、復党した。これまでに外務副大臣や環境副大臣などを務めた。きょう午前には、内閣府の担当者から今後の予定などについて説明を受けた。総裁選挙を前に義理の父親、加藤六月元農林水産大臣の墓参りをした加藤勝信氏。総裁選では1回目の投票で、最下位だった。当選7回の68歳。今回、財務大臣に起用される。安倍内閣では官房副長官や、一億総活躍担当大臣などを歴任。菅内閣では官房長官として支えた。厚生労働大臣を3回務めていて、幅広い分野の政策に明るいことで知られている。
石破内閣の顔ぶれについて、太田は、石破総理大臣と近い議員の起用が目立つ、旧石破派のメンバーもいて、論功行賞ではないかという指摘もある一方、気心の知れた仲間を閣内に置くことで、政策実現を図る狙いがあるものとみられる、政治とカネの問題で多くの処分者が出た旧安倍派からは起用がなかった、問題への厳正な姿勢を示すとともに、国会で追及される隙を作りたくないという意図も感じられる、官房長官に再任された林芳正は、総裁選の決選投票で石破氏を支援したとみられる旧岸田派、岸田前総理への配慮もあるとみられるなどと話した。外務大臣に起用された岩屋毅、防衛大臣に起用された中谷元、そして石破氏は、いずれも防衛大臣経験者で、党内では、安全保障政策に精通した人物として知られる。石破氏は、総裁選で、アジア版NATOの構築や、日米地位協定改定に向けた検討を行う考えを示していた。政調会長には、防衛大臣経験者の小野寺五典が起用されていて、石破氏としては、ライフワークとも言える安全保障の分野で、総裁選で掲げた政策を前に進めるために必要な布陣を敷いたとみられる。太田は、挙党態勢を構築できるかが石破氏にとって大きな課題となる、今回の一連の人事では、総裁選で争った高市早苗などに党のポストを打診したが、受けてもらえなかった、総裁選で争い要職に起用されなかった議員からは、不満の声も聞かれている、石破氏は、党内基盤が強いとは言えず、批判的な意見にも耳を傾けながらの船出になるなどと話した。
石破総理大臣は、今月27日に衆議院選挙を行う方針。野党側は反発を強めている。立憲民主党・野田代表は「ルールを守る自民党と言って自分が言ってきたことを守らない」、日本維新の会・馬場代表は「敵前逃亡内閣がぴったり」、共産党・田村委員長は「アジア版NATOを掲げ軍事突出内閣になるのでは」、国民民主党・玉木代表は「議論に向き合う石破茂であることを期待し堂々たる論戦を挑んでいきたい」、れいわ新選組・山本代表は「(旧)統一教会や裏金に関して選挙が終われば禊は済んだ話にされることは間違いない」などとした。自民党・森山幹事長は「野党の意見にも謙虚に耳を傾け誠心誠意、国会運営、政治活動に励んでいく」、公明党・石井代表は「今の政治不信に対しての政治改革が問われる選挙。自公全体で過半数が勝敗ライン」などとした。衆参両院の本会議では、臨時国会の会期について採決が行われ、今月9日までの9日間とすることが、自民党、公明党両党などの賛成多数で議決された。また与野党は、4日に石破総理大臣の所信表明演説を行うことで合意したが、その後の代表質問などの日程については、引き続き協議していくことになった。
石破総理大臣は今月27日に衆院選投開票を行うべく、臨時国会の会期末の9日に衆議院を解散する見通し。この場合、総理就任から解散までの期間は戦後最も短くなる。新政権の発足直後は支持率が高くなる傾向にあることも背景にあるとみられる。石破総理としては新政権発足の勢いに乗って短期決戦で勝利したい思惑がある。年末にかけては来年度予算案の編成作業も始まることから、できるだけ早く選挙で国民の信任を得て政策の推進を図る狙いもあるとみられる。選挙に臨むにあたり、自民党は政治とカネの問題については党として処分を行うなど一定の区切りをつけたと丁寧に説明するとともに、さらなる政治改革に取り組む姿勢を訴えたい考えだという。一方野党は石破総理が就任前に選挙日程を表明したことに強く反発している。立憲民主党は選挙戦に向けて「総理が代わっても政治とカネの問題は解決したわけではない」などと訴えて政権交代を目指すことにしている。立憲民主党・野田代表は与党を過半数割れに追い込む選挙協力につなげるため、野党各党と丁寧な対話に努める考えを示している。国民民主党や日本維新の会などとの連携も念頭にあるものと見られるが、現時点では見通しが立っていないのが実情。
新内閣発足に対する国内の反応。神奈川大学・大川千寿教授は、新閣僚の中に政治資金を巡る問題の中心となった旧安倍派の議員がいないことについて、一定の決意を見せたとする一方で「党内の声に押される形で早期解散に踏み切ることとなった。理想と政権統治の現実との狭間の中で総理としてどこまでできるのか、これから国民の厳しい目線が注がれる」などと話した。経済同友会・新浪剛史代表幹事は「消費の活性化することにつながっていくようにしてもらいたい」、連合・清水秀行事務局長は「中小企業の支援策など政府として環境整備に最大に努めていただきたい」などと話した。拉致被害者の家族会代表・横田拓也さんはNHKの取材に対し「1997年に家族会が結成されてから石破総理大臣が13人目の総理となる。これだけ多くの総理に拉致被害者救出のお願いをしても5人の被害者しか取り返せていない。全ての拉致被害者の即時一括帰国という譲れない方針を堅持していただき、被害者の親の世代が健在なうちに再会が図れることを強く望みます」とコメントしている。また石破総理大臣は災害時の対応に一元的に当たる防災省の創設に意欲を示している。これについて専門家は「責任ある組織を作って体制整備を今から進めていただきたい」などと話した。
新内閣発足に対する海外の反応。米・ホワイトハウスは日米同盟をさらに強化したい考えを強調した。米側には、中国の急速な軍備増強も踏まえ、安全保障分野にも詳しい石破総理大臣のもと、関係を一段と発展させたいという期待がある。一方、石破総理が掲げるアジア版NATOの構築や日米地位協定の改定などについては、同盟関係の根幹にも関わるため慎重な姿勢をうかがわせている。国務省の高官は、アジアの同盟国・友好国とのネットワーク作りは既にある枠組みを生かしながら進める考えを示しており、アジア版NATOについては否定的な考えを示している。また別の政府当局者は、石破総理がこうした政策を総理大臣就任後も強く訴え続けるのか注目していく考えを示した。中国に対抗する上でも米国にとって日本の重要性は増す一方。ただ大統領選の勝者によって米国の日本への接し方には大きな違いが出るとみられる。米国が日本に何を求め、両国関係をどのように発展させようとしていくのかが定まるのは、来月の大統領選以降になる。
中国は現時点では慎重な表現ながらも、新政権との対話を重視する姿勢を示している。背景には中国の経済状況があると見られる。長引く不動産不況で景気の先行きに不透明感が広がる中、日本から中国への投資などに対する期待の表れとも見て取れる。ただ石破総理大臣が掲げているアジア版NATOの構想については、中国共産党系のメディアが「警戒を怠らないようにすべきだ」との専門家の意見を伝えている。日中間ではスパイ容疑での日本人拘束の問題をはじめ、中国軍による領空侵犯や領海侵入など懸案が山積している。中国は自らの経済的なメリットと両国間のさまざまな課題を天秤にかけながら、石破政権の対中政策を見極めて対応を決めていくと見られる。
韓国では新内閣を肯定的に受け止める雰囲気が広がっている。韓国外務省は、安全保障や経済などあらゆる分野で一段階発展した未来志向の協力関係を作るために日本政府とともに努力していくとして、石破内閣と緊密に意思疎通していく考えを強調した。また韓国メディアは、石破総理大臣の歴史認識を巡る問題で穏健な立場だと伝えている他、岩屋外務大臣についても、日韓・日米韓の安全保障上の協力の重要性を認識している政治家だと伝えている。一方で、安全保障や憲法改正の議論で今後石破総理が具体的にどう出るのか、周辺国との関係に影響は出ないのかと懸念を伝えるメディアもある。韓国政府としては、まずは早期に首脳会談を行って首脳間の信頼関係を構築しながら、来年の日韓国交正常化60年の節目に向けて両国の関係強化をさらに進めていきたい考え。
石破総理大臣の政策を3つのテーマから見ていく。そのうち2つの外交・安全保障と経済政策は基本的に岸田政権の政策を引き継ぐことにしている。外交・安全保障政策では世界情勢が厳しさを増す中、日米同盟の強化に取り組み、同志国との連携を重視するとしている。一方、新たな政策も打ち出し、アジア地域の多国間安保体制「アジア版NATO」を構築するとしている。経済では物価上昇を上回る賃上げの実現や貯蓄から投資への動きを加速する方向性は岸田政権と一致。加えて地方経済の成長に重点を置いているところに特徴がある。最優先課題と位置づけているのが”政治とカネ”の問題を受けた政治改革。政治資金をチェックする第三者機関の立ち上げや旧文通費の公開基準の策定を早期に行うことなどがある。また、政党交付金の使徒などの明確化を義務付ける政党法の制定や収支報告書に不記載の議員を公認するにあたっては総裁も説明責任を負うとしている。
石破政権の課題について解説。まず政権が問われるのは政治とカネの問題にどう対処するかだと太田氏は指摘。収支報告書に不記載があった議員を次の選挙で公認するのかどうかについて、総裁か幹事長が議員から直接聞きとった上で有権者に説明するのは当然だとしており、地元で説明責任を果たしているかなどを執行部が確認した上で判断するとしている。しかし、衆院選を27日に行う場合、時間が限られるという問題点があり、国民が納得できる対応をとれるかが焦点となる。他には防災省の設置を訴えている。石破総理は「日本は最大の地震大国にも関わらず備えや災害後の対応で他の先進国に遅れをとっている」と指摘しており、就任後すぐに検討に着手したい考え。内閣府の防災部門を強化し、防災庁を立ち上げた上で防災省を設置したい考え。スピード感をもって結果が出せるかが問われている。臨時国会の会期は今月9日まで。今週4日に衆参両院で所信表明演説が行われる。代表質問が7・8日に行われ、9日に党首討論を行うことを野党側は提案している。石破総理はすでに衆院選の日程を公表しており、与野党は実質的に選挙モードになっている。
日銀が今日発表した短観について。景気は回復傾向にはあるものの、大企業では横ばい、中小企業は1ポイントの改善で足踏み感がある。背景にあるのは物価高への対応。水戸市であられなどを製造・販売している従業員約20人の会社。原材料のもち米は1キロあたり去年の同時期の1.5倍ちかくまで上昇したという。また、今日から最低賃金が引き上げられるのにあわせて先月からパートの約10人の時給を引き上げた。コスト上昇に伴い、商品の値上げを検討するも、踏み切れていない。飲食などの非製造業も物価高対策に追われている。福岡市のラーメン店の看板商品であるトマトラーメンは1杯680円。創業当時の価格を維持してきたが、物価高の逆風は強まるばかりだという。そこで取り組んでいるのがコスト削減。フードロスをなくすため、麺はパック詰めにし、チャーシューなどは冷凍保存。対策の有無で7店舗で月に200~300万円ほど経費が異なるという。一方、サービスの値上げに踏み切るところもある。全国に500店舗あまりを展開する体をもみほぐすサービスを提供する会社では今日からサービスの価格を平均4.5%値上げ。セラピストへの報酬引き上げなどに対応するため。値上げはサービス開始の1999年以来初めて。
パナソニックは、70年余りにわたって生産を続けている蛍光灯について、2027年9月末までに、すべての生産を終了することを正式に発表した。省エネ性能の高いLED照明の普及が進んでいることから、生産を段階的に縮小していた。さらに水銀が含まれている蛍光灯の製造や輸出入が、2027年までに国際的に禁止されることを受けて、生産を終了することにしたとしている。
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ドジャース・大谷翔平選手は54本のホームランを積み重ね、2位に15本の差をつけて、ホームラン王を獲得。昨シーズンに続く2回目で、両リーグでの獲得は4人目。打点部門でも2位に18の大差をつけて、日本選手初の打点王に輝き、打撃2冠となった。さらに自身初となる、2週連続での週間MVPも受賞。ユニフォームの売り上げでも2年連続で大リーグ1位。歴史的な活躍を見せて、人気の高さも証明した。
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