石破内閣の顔ぶれについて、太田は、石破総理大臣と近い議員の起用が目立つ、旧石破派のメンバーもいて、論功行賞ではないかという指摘もある一方、気心の知れた仲間を閣内に置くことで、政策実現を図る狙いがあるものとみられる、政治とカネの問題で多くの処分者が出た旧安倍派からは起用がなかった、問題への厳正な姿勢を示すとともに、国会で追及される隙を作りたくないという意図も感じられる、官房長官に再任された林芳正は、総裁選の決選投票で石破氏を支援したとみられる旧岸田派、岸田前総理への配慮もあるとみられるなどと話した。外務大臣に起用された岩屋毅、防衛大臣に起用された中谷元、そして石破氏は、いずれも防衛大臣経験者で、党内では、安全保障政策に精通した人物として知られる。石破氏は、総裁選で、アジア版NATOの構築や、日米地位協定改定に向けた検討を行う考えを示していた。政調会長には、防衛大臣経験者の小野寺五典が起用されていて、石破氏としては、ライフワークとも言える安全保障の分野で、総裁選で掲げた政策を前に進めるために必要な布陣を敷いたとみられる。太田は、挙党態勢を構築できるかが石破氏にとって大きな課題となる、今回の一連の人事では、総裁選で争った高市早苗などに党のポストを打診したが、受けてもらえなかった、総裁選で争い要職に起用されなかった議員からは、不満の声も聞かれている、石破氏は、党内基盤が強いとは言えず、批判的な意見にも耳を傾けながらの船出になるなどと話した。