自らをコメ担当大臣と呼び、価格安定のため備蓄米の緊急放出を続ける小泉進次郎農林水産大臣。農水省の発表をもとに計算すると放出前の備蓄米は最大98万トン。競争入札と随意契約で放出した残りは約37万トン。国会では立憲民主党・野田代表が「外国産米についての輸入はどういう考えですか」と聞かれ、小泉大臣は「備蓄米を活用しつつもマーケットに対するメッセージとしてあらゆる選択肢を排除しない」などと述べ、備蓄米を放出しても足りなければ外国産米を活用する可能性を示唆した。外国産米に関しては、1kg341円の関税がかかる民間輸入が今年度は昨年度の20倍になる見通しだという。コメの輸入などを行う商社「兼松」では市場の先行きについて協議が続いていた。今年12月までに外国産米2万トンの輸入を見込んでいたが、スーパーなどには早くも5kg2000円の備蓄米が並ぶという急展開、今後のコメ価格が見通せなくなっていた。外国産米市場も過熱していて、現地の精米所はフル稼働で順番待ちが発生しているため通常なら最短1か月半で届くアメリカ産米は2~3か月かかる状況。兼松では予想小売価格が3500円前後になるという。兼松穀物部・嶋崎課長は「一定程度輸入米の需要は続くのかなと思う」などと述べた。