頼清徳氏は日本時間の午前10時から、総統の就任式に臨んでいる。台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになる。民進党の頼氏の政権運営は、厳しい船出になると見られている。
頼氏は中国との関係について、前任の蔡英文氏の方針を踏襲し”現状維持”の路線を継承する立場を明確にしているが、頼氏は過去に「自分は現実的な台湾独立工作者だ」などと発言したこともある。副総統に就いてからはこうした発言はないが、中国は頼氏を”台湾独立分子”や”トラブルメーカー”などと呼び、警戒感を示してきた。中国は今後も、台湾に対する軍事的圧力を強め、台湾の世論を揺さぶろうとすることが予想される。
台湾の議会である「立法院」の運営も課題だ。総統選挙とともに行われた立法院の選挙では、最大野党の国民党が第1党となった。今年2月に始まった立法院の新しい会議では、国民党と民衆党が行動し、民進党と対立する場面が目立っている。先の総統選挙で頼氏は558万票あまりで、前回の選挙で蔡英文氏が獲た817万票からおよそ260万票減らした。頼氏は中国との関係という、台湾にとっても、国際社会にとっても重要な問題とともに、内政の課題にも早速対応する必要に迫られることになり、頼氏の手腕が注目される。
頼氏は中国との関係について、前任の蔡英文氏の方針を踏襲し”現状維持”の路線を継承する立場を明確にしているが、頼氏は過去に「自分は現実的な台湾独立工作者だ」などと発言したこともある。副総統に就いてからはこうした発言はないが、中国は頼氏を”台湾独立分子”や”トラブルメーカー”などと呼び、警戒感を示してきた。中国は今後も、台湾に対する軍事的圧力を強め、台湾の世論を揺さぶろうとすることが予想される。
台湾の議会である「立法院」の運営も課題だ。総統選挙とともに行われた立法院の選挙では、最大野党の国民党が第1党となった。今年2月に始まった立法院の新しい会議では、国民党と民衆党が行動し、民進党と対立する場面が目立っている。先の総統選挙で頼氏は558万票あまりで、前回の選挙で蔡英文氏が獲た817万票からおよそ260万票減らした。頼氏は中国との関係という、台湾にとっても、国際社会にとっても重要な問題とともに、内政の課題にも早速対応する必要に迫られることになり、頼氏の手腕が注目される。