北海道東部の海の安全を守る海上保安庁の釧路航空基地に、ことし初めて女性職員がある業務に就いた。一人前としての活躍を目指して、日々訓練を重ねる姿を取材した。海上保安庁釧路航空基地の二塚瑞希さんはことし4月に着任したばかりの新人で、道内ではただ一人の海上保安庁の女性ヘリパイロット。肩書はパイロットとはいえ、まだ実際に操縦することは許されていない。まずは第一段階の30時間の訓練をクリアしなければ、実際に操縦かんを握れない。この日臨んだのは、大型ヘリの機長の横で副操縦席に座る訓練。ヘリの機器に異常がないか、80余りに及ぶ項目を一つ一つ点検した。訓練では、空港の管制官と無線で交信しながら機長をサポートする重要な役割も求められる。大型ヘリに乗って機長をサポートするのはこの日が初めてだった二塚さん。覚えることが多く戸惑ったという。高校生のとき、女性保安官のパイロットがいるのを知ったという二塚さん。しかし、二塚さんのような職員はまだまだ少ないのが現状。全国の海保職員のうち女性は9%余り。海保が保有する固定翼と回転翼のパイロットに占める女性職員の割合は4.2%にとどまっている。釧路航空基地の全職員およそ50人のうち、女性は僅か2人。女性が安心して使える更衣室兼仮眠室は8年前に設置された。女性は少ないものの、職場でハンディキャップを感じることは全くないという二塚さん。あとに続く女性たちが増えることが願い。海上保安庁ではほかにも女性整備員が全国で30人しかいないなど、女性の参加がまだ進んでいないのが現状で、女性にも積極的に応募してほしいと呼びかけている。
住所: 北海道釧路市南浜町5-9
URL: https://www.kaiho.mlit.go.jp/01kanku/kushiro/syoukai/
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