クラスター弾とは、親爆弾を陸や空から発射し、子爆弾を飛散させ、広範囲を破壊するというものになる。広範囲に被害を及ぼし、一部の子爆弾が不発弾になる可能性があることから、「非人道的な兵器」とも呼ばれている。アメリカが供与予定のクラスター弾は、1発に88個の子爆弾が入っているという。第二次世界大戦で初めて使われ、ラオスでは50年以上前の不発弾が現在も見つかっている。2008年のオスロ条約では、クラスター弾の製造や仕様などを禁止し、100か国以上が加盟したが、アメリカなどは加盟していない。バイデン大統領は「難しい決断だった。クラスター弾の供与は永続的なものではない」と話している。クラスター弾の不発率は、ロシア製は30~40%だが、アメリカが供与したものは2.35%以下となっている。また、アメリカはウクライナへの供与条件として、ウクライナ領土の解放にのみ使用するなどの条件を掲げている。一方、この供与決定にNATO加盟国から反対の声があがっており、イギリスのスナク首相は「「イギリスはクラスター弾の製造や使用を禁止する条約に署名している」と述べ、ている。また、ドイツ・スペインも同様に否定している。ロシアのメドベージェフ前大統領は「資源を使い果たしてクラスター弾を約束し、NATOに手招きしている。その実現は第三次世界大戦を意味する」とSNSに投稿しているが、ロシア派侵攻開始からクラスター弾を使用しているとみている。スタジオで田中さんは「明日・明後日、NATOの首脳会議が開かれ、どうやってバイデン大統領が説明するかが注目ですね。このクラスター爆弾禁止の署名は、NATO参加国半分以上が署名していますし」などと話した。