大学を経て実業団で活動する選手の多くは大学時代陸上部に所属する。しかし小林香菜選手はサークル出身。在学中には100キロマラソンを完走。サークルだからこそ実現できた“楽しく走る”ことは小林のポテンシャルをどんどん引き出していき、大学4年では2時間30分を切るまでに成長。そして、その実力を世に知らしめたのが今年1月の大阪国際女子マラソン。レース終盤、前を走るのはパリオリンピック6位入賞の鈴木優花。それをかわし、日本歴代10位のタイムをマークし、代表の座を掴み取った。この記録の要因のひとつがイチローも行っている「初動負荷トレーニング」。筋肉の柔軟性や関節の可動域を広げるトレーニングだ。小林のシンデレラストーリーはまだ始まったばかり。