コロンビア・メデジンは麻薬王パブロ・エスコバルが支配し、組織同士の抗争や反政府ゲリラの戦闘で治安が極めて悪いと言われてきた。その一方でアートが街には飾られるようになり治安も回復傾向にあるという。ここでは250万人の人が暮らしているが、スラム街のコムーナ・トレセは壁画が数多く飾られ、回復ぶりから再生する街との呼び名もあるという。地元出身の人が過去の混乱とともにアートを紹介する様子も見られる。2000年代始めに武装組織が一層されると無関係の市民も大勢が犠牲となった。暴力を繰り返さないとの思いから若者は活動を行っていて、夢・希望・命を大切にするという思いがここには込められている。アーティストの男性はかつては武器を手に取ることが生き延びるため一番手近だったが、いまは武器ではなくスプレー缶などを手にとって描くことを選んでいると話す様子を見せている。観光ガイドも600人以上に増える中、ガイドが案内で得た収入で収入がわずか1日350円程度という人々に向けてこども食堂などの支援を行う様子も見られる。支援を行うマルジィ・ムネラさんは「かつては私自身 誰かに「夢を持っていいんだよ」と励まして欲しかった」と話しながら、子どもたちの希望のために活動を続けている。